papaiya yamashitaの(続)重電マン日記

世界を変える重電マン&トースマスタ― パパイヤ山下のブログ (電力インフラ海外営業&企画、そしてMBAとToastmastersとリベラルアーツの探求とよりよく生きるための原理原則に関して感じたことを綴っていくブログ)

【Global Literacy精読】「本物の知性を磨く 社会人のリベラルアー

【指定テキスト精読】
指定テキスト:「本物の知性を磨く 社会人のリベラルアーツ
https://goo.gl/NRpnws
参照箇所:第2章 世界観・人生観は歴史書に学ぶ
 
本章で自分が最も問題意識を持ったのが、「世界観・人生観を作るとはどいうことなのか?」ということでした。
 
先ず、世界観を持つということはどういうことかというと、「世界はどう動いていくか、そして今後どう動いていくか」を自分の言葉で語れるようになることである。
 
この際に重要となるのが文化のコア(根源)を理解することである。何故かといえば、麻生川先生の言葉が本当とすれば、世界の文化のうちの8割は過去から現在に置いても変わっていないからである。(ここは議論の余地はあると感じている)
 
もちろん、残り2割は現在のニュースや近代史などから学ぶ要素もあるのだろうけど、やはり8割を占める文化のコアを理解しておかないと世界観を正しく得られないということなのだということとであり、この辺は長い視点で自分の中で検証して行きたい。
 
それでは、文化のコアはどのように学べるのかというと、これは第1章で記載されていた8つの分野( 1)歴史・文学、2)哲学・宗教、3)芸術・工芸、4)風俗・生活誌・映画、5)現代のビジネス書&時事問題、6)外国人の旅行記、7)人物伝、8)科学史・技術史)を幅広く読むことなのだと思われる。ただし、これをただ、受動的に読むのではなく何故このようなことが起こるのかというProactiveな疑問をもち続けることが大切なのな。
 
そういった意味では、本書でいう本物の史書を読むことは世界観を得るための一つのきっかけとなるのではないだろうか。
本物の史書とはどのような書物かというと、「過去な過酷な現実に背を向けることなく、克明に描写されている書」の事を言う。このような、現代人向けに味付けをしたようなものではなく当時の事実を克明に描写されている書籍を読むことで、現代人の常識では違和感を感じる内容に触れることができ、その違和感を探求する事で文化のコアの片鱗をみつけるきっかけにできるのではないかと考えている。
 
ちなみに、本物の史書とそうでないものの差を資治通鑑(本物の史書)と十八史略(味付けしたもの)として対比している辺りが面白かった。
 
ところで、史書にはどのようなものがあるのかというと、中国、日本、欧州で大まかにわけると以下のようなものがある。
 
史書
中国: 「資治通鑑」、「春秋左氏伝」、二十四史
日本:「日本書紀」、「続日本書紀」、「古事記」、「大鏡」、「今鏡」、「水鏡」、「増鏡」、「吾妻鏡」、「大日本史
欧州:「」歴史(ヘロドトス)、「歴史(トゥキュディデス)」、 「ガリア戦記」「ゲルマーニア(タキトゥス)」
 
さて、一方で人生観を養うとはどういうことかというと、それにはどうやら2つの方法がある。
 
1)人物伝を通して人はどのように生きたかを学ぶこと。
2)人はいかに生きるべきかということを哲学を通して知ることである。
 
1)に関しては、中国と欧州(ギリシャ・ローマ)に非常に多くの読むべき本があることを知ることができる。これらの本を(国別に)読むことで恐らく各国毎に根付いているリーダーシップのあり方も学ぶことができるのではないだろうか。

人物伝は、本書でも記載の通り(歴史+小説)を2で割ったものであり、若干の当時の人の脚色が加えられているという欠点はある。ただし、現代の歴史小説との圧倒的な違いはやはり、現代ではなく当時の価値観で書かれていることである。これらの過去の人物伝を読むことで、当時の偉大な人物がどのような背景で意思決定をしていったのかを学ぶことができる。ちなみに、本書でも記載の通り現代人と違って昔の人の人生は自分の一挙手一投足で自分の親戚や身内全員が滅亡の危機にさらされることが多かった点で、意思決定が及ぼす結果の大きさが圧倒的に大きかったことは特筆すべきであると考えている。この意味でも、過去の偉大な人々の意思決定には、現代の人間が下すそれとは比べ物にならないくらい深い熟慮の末のものであることが多く、そこから学べることは図り知れないものがある。
 
ちなみに、各国の代表的な人物伝をあげると以下のようなものがあげらられる。
 
<人物伝(帝王学も含む)>
中国:「宋名臣言行録 」、「貞観政要
日本: 「名将言行録」、「常山紀談」、「日本外史
欧州:「キュロスの教育」 、「プルターク英雄伝」、「ローマの歴史(リヴィウス)」 、「英雄伝(ネポス)」
 
2)の哲学に関しては麻生川先生は、近現代の哲学とは距離を置いている。近現代哲学への批判は自分はまだ理解しきれていないので、ここでは差し控えるが、やはりギリシャ時代の哲学は「人はいかに生くべきか」を真剣な議論で論じていると自分も考えている。(これは真理の探究とも言う)
 
こういった意味では、ギリシャ時代の哲学は非常にオススメであり以下のような代表的な本が上げられると思う。
 
ギリシャ時代の哲学書(時代が違うものがまざってたらごめんなさい)>
プラトン:「ゴルギアス」、「プロタゴラス
セネカ:「生の短さについて」等

 
<Global Literacy関係URL>
BBT科目:Global Literacy (麻生川静男 講義)
https://pegl.ohmae.ac.jp/lecture/global_literacy/
 
 
麻生川先生ブログ (限りなき知の探訪)
https://blog.goo.ne.jp/shizuo_asogawa